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メロンと、保険と、わたしの備え。

先日、会社のビルに物産展が来ていた。 ふと目に入ったのは、立派なマスクメロン。 そのとき、私は迷わず手に取っていた。

というのも、ちょうど主人が歯の根っこに菌が入ってしまい、 ごはんも食べられないほど痛がっていたから。 昭和の私は、こういうときの「お見舞い=メロン」だと思っている。 ちょっと奮発して、持ち帰った。

数日後、ようやく痛みが落ち着いた主人と、 ふたりでそのメロンを食べた。 甘くて、やわらかくて、 口に入れた瞬間、ふわっと幸せが広がった。

そのとき、ふと思った。 私は、何か悪いことが起きたとき、 それを少しでも忘れられるような「いいこと」があるといいな、と思うタイプなんだなと。

たとえば、保険もそう。私は医療保険、がん保険、介護保険に入っている。

医療保険は、先進医療を受けられるように。 いざというとき、自分では賄えないから。 入院や手術の保障もついていて、 実際に大腸ポリープや親知らずのときに助けられた。

介護保険は、将来のために。 「いざとなったら一声500万」と聞いて、 保険料がまだ安いうちに入っておいた。 高齢になって払いきれなくなったら、そのとき考えようと思っている。

若いころに入った終身保険は、すでに保険料を払い終えていて、 高度障害のときに少し保険金が下りる。 この終身保険と介護保険を合わせて、将来の自分を支える柱にしようと思っている。

そして、がん保険。 身内にがんの経験者が多いこともあって、 これは私にとって“必須”だった。

がんと告げられたとき、 きっと誰でもショックを受ける。 身体のこと、生活のこと、お金のこと… いろんな不安が一気に押し寄せると思う。

でもそのとき、 「やった、保険金が下りる」って、 ほんの少しでも思えたら、そのお金で、美味しいものを食べたり、 行きたかった場所に行ったりできるかもしれない。

それって、 今日のメロンと同じだな、と思った。

痛みや不安の中に、 ひと口の甘さがあるだけで、 人は少しだけ、前を向ける。

だから私は、 保険という名の“未来のメロン”を、 そっと冷蔵庫にしまっておくのかもしれない。

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