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「直す」ことと、「尊重する」ことのあいだで。

今、私は職場で、 他の職員が作成した資料のチェックをする仕事をしている。

外に出す資料だから、 誤字脱字はもちろん、文字の大きさ、著作権、ロゴの扱いなど、 さまざまな観点で目を通す。

前職で広報をしていたこともあり、 こうした作業には土地勘がある。 色の見え方やロゴの使い方には、特に厳しかった会社だった。

でも、今の職場は少し違う。 全体的に、もう少しゆるやかで、 それぞれの職員が、自分の言葉で資料を作っている。

今日、ふと気づいた。

私は以前、人の資料を「直しすぎて」いたかもしれない。 相手の意図をくみ取るよりも、 自分の正しさを優先していたのかもしれない。

上司に「直しすぎないように」と注意されたこともあった。 そのときは、少し反発する気持ちもあったけれど、 今になって、ようやくわかる。

前の会社では「respect(尊重)」という言葉が、 社内に深く根づいていた。 でも私は、あのとき、本当にrespectしていただろうか。

今、同じような仕事をしながら、 ようやくその意味が、胸に落ちてきた。

この気づきをくれたのは、 業務を引き継いでくれた先輩。 優しく、的確に、私に教えてくれた。

この仕事、大切に受け継いでいこうと思う。 「直す」ことと「尊重する」ことのあいだで、 私は、少しずつ歩き方を変えていく。

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